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火災が多い時期は実は「春」!火事から身を守るためのポイントとは?
その他 防災グッズ工房 2022.04.06

火災が多い時期は実は「春」!火事から身を守るためのポイントとは?

火事は火の元が増える冬に発生しやすいものと思われがちですが、実は春の火災発生率が一番多いのです。その理由と火事を予防するためのポイントをご紹介します。

火事が多い季節は乾燥する冬のイメージがありますが、
最も火災が発生するのはこの3月から5月にかけての春が、一番多いことをご存知でしょうか?

消防庁が発行した令和3年度版消防白書によると、平成22年以降出火件数数は減少していますが、それでも令和2年は3万4,691件、1日あたり95件の火災が発生しました。出火件数を四季別でみると、3月から5月の春が一番多く発生しています。

また各地で発生する林野火災は、4月に最も多く発生しており、次いで3月、5月と多く発生。降水量が少なく空気が乾燥し強風が吹くこの季節、火が燃えやすい条件が揃ってしまうため、火災が多くなってしまうのです。

火事から身を守るには?

消防庁では「いのちを守る10のポイント」として、4つの習慣と6つの対策を呼びかけています。

■4つの習慣
1.寝たばこは絶対にしない、させない
2.ストーブの周りに燃えやすいものを置かない
3.こんろを使うときときは火のそばを離れない
4.コンセントはほこりを清掃し、不必要なプラグは抜く

■6つの対策
1.ストーブやこんろなどは安全装置のついた機器をしようする
2.住宅用火災警報器を定期的に点検し、10年を目安に交換する
3.部屋を整理整頓し、寝具、衣類およびカーテンは防災品を使用する
4.消化器などを設置し、使い方を確認しておく
5.お年寄りなど体の不自由な人は避難経路と避難方法を常に確保し、備えておく
6.防火防災訓練への参加、戸別訪問などにより地域ぐるみの防火対策を行う

みなさんのお宅は「火災報知器」は設置していますか?

2006年に住宅への火災報知器の設置が義務化されていますが、消防庁が発表した令和3年6月時点での設置率は全国で83.1%と、今だ2割の住宅は未設置となっており、住宅火災における死者の多くは高齢者で、原因としては逃げ遅れがもっとも多くなっています。

火災報知器を適切に設置することで、被害を最小限に抑えることができるので、まだ設置していないという住宅は早急に設置してください。

また、住宅用火災報知器は10年程度で摩耗故障期間に入るため、故障率も高くなるので、警報器全体の交換を推奨しています。火災時に適切に作動するよう定期的な点検も忘れないよう心がけましょう。

乾燥注意報などの気象情報も常にチェックを!

各自治体から発令される「火災気象通報」は、火災警報の発令の支援の目的で気象台などで発表され、通報基準は担当気象台と都道府県の協議によって定められています。また、「火災警報」は都道府県知事から火災気象通報を受けた場合や、火災の予防上必要があると定められる場合に市町村長から発令され、発令基準はこちらも各市町村によって定められています。お住まいの地域の通報・発令基準もご確認ください。

また、気象庁が発表する「乾燥注意報」もこの時期は日々チェックしましょう。乾燥注意報は、空気の乾燥により災害が発生するおそれがあると予想した時に発表されるもの。具体的には大気の乾燥により、火災や延焼などが発生する危険が大きい気象条件が予想された場合に発表されます。肌の乾燥や風の予防など、体のケアへの注意と捉えがちですが、実は火災の危険に対して注意を促すものなのです。

寒い冬が終わり、火災の原因となるストーブなどを使わなくなっても、火災の要因となるものは身の回りに潜んでいます。

「いのちを守る10のポイント」を守って、気持ちの良い春を過ごしましょう。