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カセットボンベを正しく使って夏のアウトドアを満喫しよう!
その他 防災グッズ工房 2022.06.20

カセットボンベを正しく使って夏のアウトドアを満喫しよう!

梅雨が明ければ本格的な夏がやってきます。屋外でも大活躍のカセットボンベ、正しい使い方でこの夏も楽しみましょう!

これから始まる夏!ここ数年のアウトドアブームで、手軽に使えるカセットボンベをストックしているという方は多いのではないでしょうか?
誰でも簡単に使えるカセットボンベですが、使い方や保管方法と誤ると重大な事故につながる恐れもあります。

カセットボンベの正しい使い方とは?

野外での調理によく登場するカセットコンロで使用するカセットボンベ。このカセットボンベが加熱されて爆発する事故が発生しています。

▲コロナ禍でカセットコンロで自宅で手軽にBBQする方も増えました。

中でも多いのが、カセットコンロを覆うような大きな鍋や鉄板などの調理器具を乗せて使う時。こういった使い方をすると、鉄板からの幅射熱でカセットコンロがが加熱され、ボンベ内の圧力が上昇して爆発してしまいます。また、カセットコンロの上に金網をのせ、その上に炭を置いて火を起こしたたため、炭火の熱でボンベが加熱されて爆発するという事故も起こっています。

火にかけて使うタイプの魚焼き器や焼き網で、効率よく焼き上げるために蓄熱性の高いセラミックや石綿が付いているものがあります。こういった仕様のものをカセットコンロで使うとカセットボンベが高温になり爆発する可能性があるので、使用しないようにしましょう。陶板製の調理プレートも同様です。

また、カセットコンロを2台並べて、コンロを覆うような大きな鉄板や鍋を置くのも大変危険です。熱がこもりやすくなり、カセットボンベが過熱され、爆発する恐れがあります。

使用方法だけでなく、保管方法も要注意!

どのメーカーのカセットボンベにも、保管場所には「40度以上になる場所には置かない」「直射日光にあたる場所に放置しない」という注意書きがあります。

カセットボンベにはガスが含まれているため、高温になる場所で保管しておくと、ガスが内部で膨張して破裂したり爆発する危険性があります。パントリーや戸棚の中、床下収納など、直射日光の当たらない乾燥した場所で保管するようにしましょう。

特に気をつけたいのが車の中です。

真夏の車内の温度は50度を超える場合もあり、さらには直射日光があたるダッシュボードは80度近くまで気温が上昇することがあります。夏の車内でガスボンベを保管する場合は、まず直射日光が当たらない場所にしまうか、日差しを遮るようにしましょう。可能であれば、発泡スチロールの箱やクーラーボックスに入れたりして、温度が上がりすぎないようにすると安全です。

▲真夏の車内は特に要注意!

また、カセットボンベは先端のピンの部分を差し込むとガスが出てくる構造になっています。キャップをせずに保管すると、何かの拍子にピン部分が押されてガスが漏れてしまう可能性があるため、捨てずに、必ずつけてから保管してください。

使用期限もチェック!

災害時に備えてカセットコンロとカセットボンベを用意している方も多いかと思いますが、それぞれ使用期限の目安があるのはご存知でしょうか?

▲年に1度は防災グッズのチェックを。

カセットコンロは、ガス漏れを防ぐためのゴム製の部品が経年劣化して事故が発生する危険性があるため、製造から10年を目安に買い替えてください。

カセットボンベは内部にガス漏れを防ぐためのゴム製の部品が使用されており、このゴム部品も使用頻度にかかわらず経年劣化します。そのため、製造からおよそ7年で使い切ることが推奨されています。ただし、製造から7年以内であっても、サビが出ている・ゆがみや変形がある・キャップがされていないと、より早く劣化が進行している可能性があります。

そのような場合は使用せず、正しい方法で廃棄しましょう。

捨てる時にはどうする?

カセットボンベを捨てる場合は、中に残っているガスをすべて出し切ってから捨てるようにしましょう。
ガスを抜くためにカセットボンベに穴を開ける方もいますが、ガスが残っている状態でカセットボンベに穴を開けてしまうと、開けた穴からガスが勢いよく噴出して、ガスを浴びることになってしまう可能性があります。
カセットボンベに残ったガスを出し切るには、備え付けられているガス抜きボタンや市販のガス抜きグッズを活用してください。

なお、カセットボンベに含まれているガスは空気よりも重く、家の中で噴出すると床付近に溜まってしまって危険です。
ガスの噴出は空気の流れのある屋外で行いましょう。

誰でも気軽に使えるからこそ正しい使い方を!

最近のアウトドアには必ずと言ってもいいほど登場するカセットボンベ。

身近なアイテムである分、取り扱い方を間違えると大事故を引き起こす原因になり、自分だけでなく周囲の人も巻き込みかねません。正しい使用方法を徹底して、安全なアウトドアを楽しみましょう!