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雷シーズン到来!落雷から身を守る方法とは?
その他 防災グッズ工房 2022.08.15

雷シーズン到来!落雷から身を守る方法とは?

1年を通して発生している雷ですが、屋外での活動が増える夏の発生率が一番高いとされています。雷から身を守るためのポイントをご紹介します。

「雷」と聞くと、みなさんはどの季節を思い浮かべますか?

ゲリラ豪雨と呼ばれる急激に発達した積乱雲による局地的な大雨や落雷により、夏の雷の印象が強いかもしれません。気象庁のデータによると、4月〜9月は太平洋側、10月〜3月は日本海側での落雷害の報告が多く、雷は年間を通して発生しています。

1年を通して気をつけたい雷。その中でも報告数が圧倒的に多い8月は注意が必要です。

雷は、大気中で電荷分離が起こり、放電する現象です。とても難しいのでわかりやすく説明すると…
雲の中にあるちりや水、氷の粒がぶつかり合って、プラスとマイナスの電気が発生します。このマイナスの電気は雲の下に溜まりやすい一方、地面では引き寄せられるようにプラスの電気が集まってきます。そして、雲の中で電気を蓄えきれなくなると、例えば、木や鉄塔ような地表から突き出たところにプラスの電気が集中し、雲からその先端にむかって最初の放電が発生します。この小さな放電の跡が雲と地表を結ぶ電気の通り道となり一気に放電が起こり雷になる、という仕組みです。

ちなみに雷がゴロゴロと鳴るのは、電気の道となった空気がその熱のために急速に膨張し、周りの空気を激しく振動させるからです。

雷の威力は約1億ボルトとも言われており、そのパワーは家庭で使用する電力の100日分にも匹敵するエネルギーです。もし外出先で雷に見舞われたらどうしますか?家の中でも安全と言えますか?今回は雷から身を守る方法をご紹介します。

屋外にいる時に雷が鳴りはじめたら?

雷は雷雲の位置次第で、海面、平野、山岳など関係なく落ちる可能性があります。
近くに高いものがあると、それを通って落ちる傾向があるので、雷が鳴り出したら、まずは建物の中に避難してください。近くに建物がない場合は、車やバスなど乗り物の中に避難しましょう。

近くに建物や車などの避難場所がない場合は「保護範囲」に逃げて、しゃがんで姿勢を低くします。この「保護範囲」とは、電柱や煙突、鉄塔など、高さ4m以上20mまでの構造物から4m以上離れかつ構造物の頂点から45度以上の角度で見上げる範囲のことです。構造物から4、5m離れてしゃがんだ姿勢をとると、保護範囲にあたる場所になります。

もし、どうしても避難する場所がないという場合には「雷しゃがみ」をしましょう。
膝を折ってしゃがみ、上半身をできるだけ前かがみにします。そして両足のかかと通しをくっつけて、そのまま爪先立ちし、両手で耳を塞ぎます。両足のかかとをくっつけることで、万が一雷の電気が地面から足へと入ってきても片足から反対側の足へUターンさせて地面に返すことができます。電気が上半身の方まで流れてくるのを防ぐことができるため、命を守ることにも繋がります。

また、爪先立ちをして体と地面の接地面をなるべく少なくすることも大切なポイントです。こうすることで、地面から体への電気の侵入を最小限に留めることができます。

屋内にいる時に雷が鳴りはじめたら?

雷の電気は、建物の壁や柱などを流れることがあります。また、建物の外部とつながる電気配線やアンテナ線、電話線などを通って雷の電気が屋内に流れ込むこともあります。

屋内に流れ込んだ電気による感電を防ぐため、壁や天井、水道管や窓などの金属部分、コンセントや照明、テレビなどの電気機器から1m以上離れた場所が安全です。

また、電子機器などのコンセントを抜いておきましょう。パソコンなどの電子機器は雷に弱く、落雷すれば壊れてしまうおそれがあります。

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雷の前兆は?

雷の前兆として、真っ黒な雲や冷たい風、急な突風や雨、あられやひょうなどの発生があります。これらの前兆は、いずれも発達した積乱雲によってもたらされます。ただし、雨や風の変化よりも先に落雷が起こるケースもあるので、雷鳴や雷光に気づいたら早めに避難することが大切です。

▲急に発達した積乱雲は、30分〜1時間程度、局地的な範囲で急な大雨や雷、激しい突風をもたらすので注意が必要です。

また、気象庁から発表される「雷注意報」は雷だけでなく、積乱雲によって発生する急な強い雨や、竜巻などの突風などによる人や建物への被害が予想される場合にも発表されます。雷注意報が発表されている時には、十分注意してください。気象会社から発信される「雷レーダー」なども活用しましょう。

雷鳴が聞こえなくなってから30分以上経った頃が、活動再開の目安です。雷が鳴ったら安全な場所で身を守りましょう!